光のカナダ留学blog

30歳で会社を退職。現在カナダ留学中です。

IELTSリーディングの解き方(スキミング、スキャニング、パラグラフリーディング)

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前回記事で述べた通り、IELTSリーディングの文章量は3つのパッセージ合せておよそ2000~3000語近くあり、文章難易度や問題を解く時間を考えると、ネイティブでも無い限り全ての文章を熟読する時間は基本的にありません。

そこで必要となってくるのが、スキミング(Skimming)スキャニング(Scanning)という読み方です。色々な参考書に書かれているので知っている方もおられるかと思いますが、それぞれを使って具体的にどのように問題を解いていくのか、私なりに説明していきたいと思います。

STEP1 スキミング

スキミングは、skim="すくい取る"という意味から分かるように、文章に書かれている情報をすくい取る読み方です。例えば新聞を読む時、皆さんはどの様に読むでしょうか?全ての記事を読むのが私の日課です!という方も中にはいるかもしれませんが、多くの方は見出しを読んでどの様な記事があるのかを把握し、面白そうな記事についてはリードを読み、さらに詳しく知りたければ本文も読むという方が多いのではないでしょうか。

 

スキミングとは、この新聞の例だと見出しを読んで一面にどの様な記事があるのか大まかに把握する作業に当ります。IELTSリーディングではこの作業にはあまり時間をかけられず、1分(かかっても2分)を目安に行ないます。ここで大切なのが、全体の概要を掴む事が重要で、細部にこだわる必要はありません。

 

パラグラフリーディング

では次に、そのような短時間でのスキミングとは具体的にどうすれば良いのかですが、ここで使うのがパラグラフリーディングです。

 

パラグラフリーディングとは各段落の主張を順番に掴んでいくやり方で、文章全体の概要をパラグラフレベルの繋がりで捉えます。このパラグラフリーディングでポイントとなるのが、「各段落の一行目にその段落の主張が含まれている事が多い」という事です。多いと書いたのは、時々段落の途中や最後の行に主張が来る場合もあるためです。しかしほとんどの場合、一行目だけを読んでいけば大よその流れを掴む事は可能になります。

 

繰り返しになりますが、スキミングは細部にはこだわらず短時間(目安1~2分)で行うことが最も重要です。一行目だけだと内容が良く分からない場合もあるかもしれませんが、あまり気にせず進める様にしましょう。あとこの時間に地名や人物名などの固有名詞に下線を引いたり、各段落の横に一言メモを付け加える事ができると、後で問題を解く際に戻ってきやすくなります。  

 

STEP2 スキャニング

スキミングが終わると次はいよいよ問題に取り掛かります。問題の種類によって若干解き方は異なるので、ここでは全ての問題に有効なスキャニングという読み方を説明します。

 

スキャニングは、scan="走査する"という意味からも分かるように、パッセージ中に含まれるキーワードを探し出す事です。そしてここでのキーワードとは、例えば問題文中に含まれる固有名詞(人物や組織、モノ、地名など)や数字(年齢や年月など)が該当します。またTRUE/FALSE問題では程度(manyとmostの違いなど)や否定の有無が問題となる事も多いので、一般動詞、形容詞、副詞、否定詞などもこれに当たります。

 

問題文を始めにざっと読んで答えを考える上で助けとなりそうなキーワードに下線を引いたら、パッセージ中に探しに行きます。この時のポイントが、文脈を読むのは後回しでキーワードを見つける事だけに集中するようにします。最初のスキミングで大体の辺りは付けているので、探しやすくなっている筈です。そして情報を見つけたらその前後の文脈を深く読み、問題に答えていきます。  

 

STEP3 問題を解く

問題を解く上で注意しておきたいのが、全く同じ表現だけでなくパラフレーズ(言い換え)が使われる事も多いので、文脈をしっかり読んで答えるようにします。また知っていると答える際に役に立つ事が、パッセージの順番通りに答えられる事が多いという事です。もう少し分かりやすく下記で説明します。 

Passage1

大問1 Question1~5

大問2 Question6~10

大問3 Question11~13  

例えばパッセージ1が上の様な構成だった場合、各大問の答えは、多くの場合、パッセージの順番通りに答えが出現します。これはつまり、大問1のQuestion1が答えられなかった(スキャニングで答えのある個所が見つけられなかった)ので飛ばしてQuestion2を先に答えたとします。するとQuestion1はそれより前の部分に答えがあるという事になります。そして各問題の答えはあまり離れていない部分にあります。

 

上で"事が多い"と書いたのは、この法則が当てはまらない問題が時々にあるのと、一部の問題のタイプ(各段落の見出しを選ぶ問題や、人や事柄がどの文章と一致するかを選ぶ問題)によっては使えない為です。ただこの法則を覚えておくと、問題を解くのが格段に速くなるので重要です。

 

あとこれは個人的な指針なのですが、例えば大問1と大問2がパッセージの前半と真ん中で全て解答しきれてしまった場合、大問3は手を付けていない後半部分にある事が多いです。従って後半部を集中してスキャンする事で、素早く答えを見つける事ができます。  

 

まとめ

このように、IELTSリーディングはスキミングで全体の当たりを付け、スキャニングでキーワードを探しながら問題を解くのが基本的な流れとなります。

1.スキミング

2.問題文を読む

3.スキャニング

4.問題を解く

以降2~4の繰り返し。

問題のタイプによっては個別の対策が必要となってくる場合があるので、そちらについてはまた別途解き方を書く予定にしています。なかなか一朝一夕では出来るようにはならないので、練習を重ねて解き方に慣れる事が非常に重要です。

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